2020.10.22
建ぺい率と容積率は土地探しの段階で知っておきたい規定の一つです。
建築可能な建物の大きさは敷地面積と建ぺい率・容積率によって違い土地価格にも影響します。
建ぺい率・容積率とは?
建蔽率とは、敷地面積に対する建築面積の割合です。建築面積のことを「たてつぼ」ともいいますが、建物を真上から見たときの水平投影面積で表されます。2階建ての一般的な戸建て住宅であれば、1階と2階のうちどちらか大きなほうの面積が、敷地に対してどの程度の割合かを示すのが建ぺい率ということになります。
例えば建ぺい率が50%と指定された地域で100平方メートルの敷地には、建築面積が50平方メートルまでの建物が建築できます。
容積率とは、敷地面積に対する延床面積の割合です。例えば容積率100%と指定された100平方メートルの敷地には、1階50平方メートル、2階50平方メートル、合計100平方メートルの建物が建築可能となります。
建蔽率と容積率による大きさの違い
建ぺい率の上限は、建物の構造が制限される「防火地域」や一定の要件を満たす角地では指定された建ぺい率の緩和措置があり、容積率も同様に前面の道路幅によって数値が変わる場合があります。
低層住宅地に多い「建ぺい率50%、容積率100%」の敷地では、一般的に2階建ての住宅までしか建てることができません。さらに高級住宅地などでみられる「建ぺい率30%、容積率60%」などの場合には、それなりに広い敷地でなければ十分な大きさの住宅は建てられないことになります。3階建て住宅を計画するのであれば、容積率は少なくとも150%は欲しいです。
建ぺい率と容積率以外の制限
「道路」「隣地」「北側」による高さの制限「斜線制限」や、日照を保護する「日影規制」、自治体によって内容が異なる「高度地区」の制限などもあります。これらの高さ制限と、建ぺい率や容積率の制限が組み合わされて建築可能な建物の大きさなどが決まります。そのため、指定された建ぺい率や容積率を上限まで使えないケースもあります。
また、斜線制限によって建物の上部を斜めにせざるを得なかったり、最上階の天井高が部分的に低くなったりすることもあります。
ご不明な点は、お気軽にご相談ください。